チャンス-ドナー登録のしおり- 2
ドナー登録後の大切なお願い
ドナー登録をするということは、「提供の意思がある」ということです。患者さんと適合したときにスムーズに手続きを進められるよう、登録後は以下のことにご協力をお願いします。
● 適合のお知らせが届いたら、速やかに返信をお願いします。
- すぐに回答できない場合は、一度骨髄バンクに電話等で状況を伝えてください。
● 連絡先を常に最新にして、適合通知が受け取れるようにしてください。
- 住所、氏名、携帯電話番号の変更があった場合は、速やかにドナー登録情報を更新してください。
● 健康状態や生活環境などの変化により提供が困難になった場合には、登録状態を変更してください。
- 一時的に提供が難しい状況になった場合は、登録状態を「保留」に変更することで、患者さんとの適合検索をお休みすることができます。
- ドナー登録を取り消すこともできます。取り消しの場合、登録した個人情報やHLA型情報は抹消されます。
登録情報の変更手続きは、造血幹細胞移植情報サービスのホームページにて受け付けております。
● 登録情報変更のお手続きはこちら
- 登録情報の管理については、こちらをご覧ください。
安心して提供できる環境づくり
患者さんとHLA型が適合したとき、「仕事や学校を休むことができない」という理由で、提供を断念するドナーは多くいます。これは移植を待つ患者さんだけでなく、「患者さんの命を助けたい」とドナー登録をしたご本人にとっても、その気持ちを応援したいと考えるご家族や友人にとっても、大変つらいことです。また、ご家族の同意を得ることができずに提供を断念するドナーもいます。適合のお知らせが届くときに備えて、周りの方にも骨髄バンクや造血幹細胞移植について知っていただき、ご自身が安心して提供できるような環境づくりを進めてください。患者さんだけでなく、提供を希望する方にもサポートが必要です。
ドナーをサポートする制度
ドナー登録やコーディネートのために仕事や学校をお休みしたことを証明する書類は、日本骨髄バンクから発行します。休みの取得や経済的負担の軽減に役立つ制度もあります。
【ドナー休暇制度】
ドナー休暇制度は、ドナーとなる労働者が検査や面談・入院などのために取得する休暇を、勤務先が特別休暇として認める制度です。「ボランティア休暇」などの既存休暇の適用範囲を広げている企業もあり、ドナーの負担軽減を目的に、約5%の企業・団体等で導入されています。
【ドナー公欠制度】
ドナー公欠制度は、学生が授業や出席日数を心配せずに、検査や面談・入院などのために大学や専門学校を休むことができる、いわば「学生向けドナー休暇制度」です。通院日や入院日だけでなく、医療機関への移動日も公欠扱いとしている学校もあります。一方、公欠制度を導入していなくとも、適合ドナーへの対応を内規で定めている教育機関もあります。適合した際には、所属教育機関の教務課等にご確認ください。
上記のほか、ドナーをサポートするしくみはホームページでご覧いただけます。
ドナーさんからのメッセージ
誰かを救う決断は宝物
いざ「ドナーになる選択」を突きつけられると、動揺する自分がいました。登録時の説明内容も、移植の必要性やリスクも、頭では理解していましたが、改めて事の重大さを考えると、やっぱり少し怖くて簡単に決断はできませんでした。でも、それから悩んだ時間、考えたこと、決断してからの出来事は、私にとって人生の財産になりました。私が一番伝えたいのは、“自分の決断で誰かを救える”ということ。そして、それは間違いなく自分の宝物になるということです。僕のような経験をする人が、一人でも増えることを祈ります。
勤務先のみんなに感謝
勤務先は社員が20名ほどです。「自分が休めば同僚に迷惑がかかる」と、以前候補になったときはあきらめ、残念な思いが残りました。
二度目に候補になったときに思い切って社長に気持ちを伝えたところ、「立派だね」と。うれしかったですね。健診や入院、提供のためにたくさん休ませてもらいましたが、同僚のカバーで何とか無事に提供でき、ホッとしました。みんなに感謝です。ドナーの負担のことはあまり知られていませんが、もう少し広まって、理解を得られやすくなるといいな、と思います。
- 具体的な提供体験はこちらをご覧ください。
よくあるご質問
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Q.1
患者さんと適合したら、どのような連絡がきますか?
A.1ドナー候補者に選ばれると、骨髄バンクからSMSや、必要に応じて郵送でお知らせします。その後、コーディネーターが面談して骨髄・末梢血幹細胞提供に関する詳しい説明を行い、医師が医学的な説明と問診を行います。提供の意思に変わりがなければ「確認検査」を実施します。
不安な点や疑問は、コーディネーターまたは日本骨髄バンク事務局にご相談ください。 -
Q.2
携帯電話番号、住所などが変わったときは?
A.2日本赤十字社から登録確認書が郵送されてから、携帯電話番号、住所などの変更、追加登録をする場合は、下記のいずれかの方法で住所変更の手続きをお願いします。
- 「造血幹細胞移植情報サービス」のホームページから変更する。
- 最寄りの日本赤十字社ブロック血液センターに電話で連絡する。
住所変更のご連絡がないと、患者さんと適合したことをお伝えできなくなります(住所変更の連絡がなく、骨髄バンクニュースが返送された場合は、やむを得ず住所不明で登録保留とさせていただいておりますので、ご注意ください。後日、転居先のご連絡をいただいた段階で保留は解除されます)。また、返送されたドナーには登録内容変更のお願いメールを配信する場合があります。
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Q.3
採取方法は選択できますか?
A.3最終的にどちらの方法で採取を行うかは患者側が選びます。ただし、確認検査時に、どちらか承諾できない方法があるかをドナーに確認します。その意向は患者側に知らされますので、希望しない採取方法で進むことはありません。患者側とドナーの希望が合わない場合、コーディネートが終了する可能性があります。
その他の疑問点は下記よりご確認ください。
患者さんについて
苦しく辛い前処置を乗り越えて
患者さんは、骨髄移植・末梢血幹細胞移植の約1~2週間前から準備に入り、抗がん剤の投与や放射線の照射を受けます(前処置)。造血幹細胞は壊され、血液が造られなくなります。激しい吐き気や全身の脱毛などの副作用に耐えながら、命がけの治療に取り組むことになります。
そして骨髄移植・末梢血幹細胞移植へ
移植当日、ドナーから採取された造血幹細胞は、通常の輸血と同じように、点滴で数時間かけて、患者さんの静脈から注入されます。
造血機能回復から社会復帰へ
患者さんは、無菌室(無菌消毒された部屋)で感染症などに注意しながら、安静に過ごします。やがて移植された造血幹細胞が働きはじめ、正常な血液を造るようになると、一般の病棟に移ります。そこで良好な経過をたどれば、退院し、社会復帰することができます。
骨髄移植・末梢血幹細胞移植の基礎知識
骨髄移植・末梢血幹細胞移植が対象になるおもな病気
| 白血病 | 血液を造る細胞の異常でがん化した血液細胞だけが増え、正常な血液が造られなくなる病気。 |
|---|---|
| 再生不良性貧血 | 血液を造る細胞の機能が低下し、血液成分が極端に少なくなる病気。 |
このほか、骨髄異形成症候群、悪性リンパ腫、先天性免疫不全症、代謝異常などがあります。
おもな疾患の移植後の成績(2014~2023年の非血縁者間骨髄移植例の5年生存率)
年齢や病状によって治療成績は異なります。
| [0~15歳] | [16歳以上] | |
|---|---|---|
| 再生不良性貧血 | 94.1% | 75.4% |
| 骨髄異形成症候群 | 82.0% | 46.7% |
| 急性リンパ性白血病 | 71.8% | 62.8% |
| 急性骨髄性白血病 | 64.4% | 50.2% |
(出典:一般社団法人日本造血細胞移植データセンター2024年度全国調査報告書 別冊)
移植医からのメッセージ
造血幹細胞移植は、治療に関連する重篤な合併症の危険を伴う治療法です。一方で、従来の治療では治癒が難しいとされる疾患に対して効果が期待できる治療法でもあり、移植を受ける患者さんは、この「リスク」と「ベネフィット(恩恵)」の間で葛藤し、治療の過程でも相反する二つの気持ちで揺れ動きます。それでも、病気を克服できる可能性に将来への希望を見出して、移植医療に臨んでいるのです。骨髄バンクに登録してくださっているドナーさんの存在は、移植を必要とする患者さんやそのご家族、移植にかかわる医療従事者にとって非常に心強く、移植医療を支える根幹の一つとなっています。
平塚共済病院 山下卓也先生
希望するすべての患者さんに骨髄移植・末梢血幹細胞移植の機会を
骨髄バンク制度の体系図
骨髄バンク事業は、非血縁者間の骨髄・末梢血幹細胞の提供をあっせんする公的事業です。日本における骨髄バンク事業は、「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」(平成24年法律第90号、以下「法」という)に基づく骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業者として、日本骨髄バンクが主体となり、日本赤十字社および地方自治体の協力で行われています。日本骨髄バンクは骨髄移植・末梢血幹細胞移植のコーディネート等を行っています。日本赤十字社は法に基づく造血幹細胞提供支援機関として、ドナー登録・HLA型検査および登録情報の管理等を行い、また、都道府県・保健所を設置する市・特別区は保健所を窓口として各々役割を定め協力体制をとっています。
骨髄バンク事業について
骨髄バンク事業を担う各機関の役割
| 日本骨髄バンクの主な役割 |
|
|---|---|
| 日本赤十字社の主な役割 |
|
| (都道府県・保健所を設置する市・特別区)保健所の主な役割 |
|
- 上記役割に記されている「ドナー」の意味は、提供者ではなく「提供希望者」としてご理解ください。
登録情報の取り扱い
登録確認書の送付
登録手続きが完了すると、ご本人の住所や登録意思を再確認するため、日本赤十字社から「登録確認書」をお送りします。氏名・住所・携帯電話番号をご確認ください。万一、不備がございましたら最寄りの日本赤十字社ブロック血液センターまでご連絡をお願いします。
登録情報の取り扱い
適合検索への利用
登録されたHLA型、血液型、身長/体重、年齢、居住の都道府県名は、患者さんとの適合検索に利用します。あなたのHLA型が患者さんと適合しドナー候補者になった場合、日本赤十字社は登録情報を日本骨髄バンクに提供します。その後、日本骨髄バンクからコーディネート開始について連絡します。
国際協力のための利用
国際協力の一環で世界各国が参加するWMDA(世界骨髄バンク機構)にHLA型の情報を提供しています。海外の骨髄バンクからコーディネートの依頼を受けた場合に、個別のドナー登録情報を提供することがあります。
研究への利用
登録情報は個人が特定できない形に加工したうえで、骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業の有効性・安全性の向上等を目的とした研究のために、日本骨髄バンクおよび日本赤十字社で利用されることがあります。
また、造血幹細胞移植に関する研究組織で倫理審査が承認された研究に限り、情報が利用されることがあります。
このほか、骨髄バンクニュースやアンケート等、日本骨髄バンクからのお知らせをお送りする際に個人情報を使用させていただきます。
登録情報の管理
スワブ登録を行う場合、あなたの検査情報(HLA型検査結果)と個人情報(登録申込時の記入内容)は日本骨髄バンクが収集し、日本赤十字社の骨髄バンクドナー個人情報管理システムに登録されます。これらの個人情報の取り扱いについては、日本骨髄バンクの情報セキュリティポリシーをご確認ください。
あなたの検査情報(HLA型検査結果)と個人情報(登録申込時の記入内容)は、日本赤十字社で登録され、個人情報保護法を遵守し厳重に管理されます。これらの個人情報の取り扱いについては、骨髄ドナー登録事業における日本赤十字社のプライバシーポリシーをご確認ください。
献血経験者の骨髄バンクドナー登録希望者の方へ(任意)
骨髄バンクドナー登録者の方で、連絡先不明によりコーディネートの対象とならない方が増加しています。このため、登録者の方にはご連絡先が変わった場合の変更手続きをお願いしていますが、献血者情報を利用することに同意いただいた方は、必要に応じて献血者情報をもとに骨髄バンクドナー情報(住所、氏名、電話番号)を更新させていただきます。
つきましては、献血者情報の利用についてご理解とご協力をお願いします。なお、同意していただける場合は、同意署名項目の献血者情報利用への同意チェックと、献血者コードの記入をお願いします。「献血者コード」は献血Web会員サービス「ラブラッド」アプリまたは、献血の検査結果のお知らせはがき上部に記載されている10桁(2桁+8桁)の数字です。
ドナー登録をするには?
窓口に行って採血でドナー登録する場合
登録窓口へ行く前に必要情報をWEBから事前登録いただけます。登録窓口での時間短縮になりますので、ぜひWEB事前登録をご利用ください。












