家族でも知り合いでもない、見ず知らずのどこかの誰かの為に決断してくださったドナーさんの勇気に生かされていることに感謝しています。

PROFILE
松井 梨紗子(まつい りさこ)さん
骨髄移植を受ける。
奈良県在住
ドナーが見つかったときは、嬉しい気持ちと共に、いよいよ始まる治療への不安もありました。正直、不安と恐怖のほうが大きかったかもしれません。
でもやるしかないので、前向きな気持ちではありました。
骨髄液が届いたときは、本当にありがたいな、というのが第一でした。医療の進歩と人の血が通ったシステムに感動しました。一方で、患者側には移植に伴うリスクも少なからずありますし、相当の副作用もあると説明を受けていたので、不安と期待が入り混じった感覚でした。
健康なまま、この治療を受けずに人生を送っていたら、気付くことのできなかった気持ちがたくさんあって、出会うことのなかった人がたくさんいます。ドナーさんの存在も、その中のひとりです。
それを知れたことが自分にとって、何よりもの財産になりました。
今は「移植を経験してよかった」と、心から思います。