アンダー世代の日本代表で活躍し、若きJリーガーとしてデビュー直後、白血病を発症。サポーターをはじめ多くのファンの熱い期待と声援を後押しに、約2年の療養を経て 今年ピッチに復帰した早川史哉さんにお話を伺いました。
(このインタビューは、日本骨髄バンクニュース第53号[2018年12月5日発行]でもご紹介しています)

PROFILE
早川史哉さん / プロサッカー選手
一番つらかったのは移植を受ける前の前処置(放射線照射と強い抗がん剤で自らの造血幹細胞をゼロに近い状態にする)のときです。無菌室に入って、人と直接話すことがどれだけ大事か、安心できるかを痛切に感じました。この経験から、その後、人との接し方や自分の気持ちの持ちようが変わったのだと思います。移植後、口やのどが荒れて水も飲めないのはきつかった。ずっとベッドに横たわってじっと耐えていました。つらいといっても「サッカーの練習に比べたらまだこんなものか」と思ってしまうので、つらさの感じ方は周りの人には理解されにくいかもしれませんね。
病気を乗り超えることができたのは、周りの声援が一番大きかったと思います。サポーター、チームメート、友人たちの前向きで温かい気持ちにずっと支えられました。そしてもう1回サッカーがしたいという強い思いです。
病気を通じて、人と積極的に関わるようになり、何か思い立ったらすぐ行動するようになりました。もともとポジティブな性格ですが、それまでは自分から行動することはあまりなかった。どういう人を勇気づけなければならないか目標が明確になりました。小児病棟訪問などにも参加しています。これからもサッカーに関わっていきたいし、自分が経験したことを大事にしながら活動していきたいと思います。