Vol.0028

“施術することで成長させてもらえる”
その言葉をきっかけにアロマセラピストの道へ。

闘病体験を経て、心と体を癒す植物療法に巡り合った佐藤さん。
SNSを通じて活動の場を広げ、患者さんの支援活動も行っています。
(この体験談は、日本骨髄バンクニュース第58号[2021年7月1日発行]でもご紹介しています)

みんなのストーリーより「佐藤 真夕(さとう まゆ)さん」

PROFILE

佐藤 真夕(さとう まゆ)さん

静岡県在住 2014年急性骨髄性白血病を発症。2015年高3(17歳)のとき骨髄バンクを介して骨髄移植を受ける。 2018年ミス浜松グランプリ。現在、植物療法を行うアロマセラピスト。
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病気知らずの佐藤さんが緊急入院したのは高2の冬。病院を転々として判明した病名は急性骨髄性白血病。県内屈指の吹奏楽部を有する学校で、ユーフォニアムの奏者として、部活に明け暮れていた日々が一変しました。高名な指導者でもある顧問の先生は、号泣して佐藤さんの病気を90人の部員に告げ、皆が泣いたそうです。
すぐに抗がん剤治療を開始。骨髄バンクでドナーを探し、翌2015年高3(17歳)のとき骨髄移植。担任の先生の取り計らいで、入院中に卒業単位取得のための課題をこなし、中間・期末テストを病院で受け、無事に卒業することができました。

高校卒業後は看護師を志し、専門学校に通おうとしたものの、体調不良が続き断念。移植後2~3年間、免疫不全が続きました。その後母の縁で、介護施設で植物療法を行っているご夫婦と出会います。植物オイルの力で、自分の体の免疫能力や細胞の再生能力を高めるという療法が、症状改善に功を奏し、21歳のとき普通の状態に戻ることができました。

その頃佐藤さんの心を悩ませていたのは、若い年代の移植患者にとって共通の妊孕にんようせいの問題。抗がん剤治療に伴う生殖機能へのダメージを考慮し、必要に応じて卵子や精子を保存する対応を行います。しかし、抗がん剤投与の都合でタイミングが難しく、こうした保存がかなわない場合があります。後に結婚適齢期を迎える頃になると、不妊の問題が大きな悩みを抱える原因に。佐藤さんも同様のケースで精神的に不安定な状態に陥りました。

植物療法で体が安定すると、「女性として生まれた意味や、不妊になった意味が冷静に考えられるようになりました。自分は母親にはなれないかもしれないけれど、"誰かの人生に伴走できるかもしれない"と思えるようになりました」と語ります。
そして人の痛みがわかる人になろうと、アロマセラピストの道へ。「最初、"施術することで成長させてもらえる"と聞いたときは不思議に思いました。けれどいろんな人と接して世界が広がり、安心感と自己成長につながりました。人の話を聞くようになって変わりました」
 
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