骨髄移植に関しては、以下のページもご覧ください。
骨髄移植について
移植が有効といわれる疾患について
日本造血細胞移植学会ガイドライン
同種末梢血幹細胞移植(PBSCT)
※同種末梢血幹細胞移植におけるドナーの安全性等については、日本造血細胞移植学会が調査を継続中です。
骨髄移植推進財団では、非血縁者間での同種末梢血幹細胞移植を
実施するかどうかを検討中で、まだ決定していません。
同種末梢血幹細胞移植療法には健康保険が適用され、
同種骨髄移植やさい帯血移植と同様の扱いを受けています。
現在は、血縁者間での同種末梢血幹細胞移植が実際に行われています。
末梢血幹細胞移植では、移植される細胞が骨髄液ではなくて
末梢血(幹細胞を含む)である点が異なるだけで、
移植前治療や移植後の免疫抑制剤などの使い方も骨髄移植と同様です。
■末梢血幹細胞とは
通常、骨髄に比べると、末梢血中の造血幹細胞は少なく、
末梢血を集めても生着に十分な細胞数は確保できません。
しかし、造血因子である顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を健常人へ注射すると、
骨髄より末梢血へ多量の造血幹細胞が循環してきます。
G-CSF注射後、成分分離装置によって末梢血の一部を集めることで、
十分な造血幹細胞を確保できるようになります。
■同種末梢血幹細胞の採取法
ドナーにG-CSFの皮下注射をし、通常G-CSF投与開始4日目、5日目の2日間で、
ドナーの静脈より血液分離装置を用いて血液を体外循環させ、
末梢幹核細胞を選択的に採取します。通常150~200ml/kg(ドナー体重)の血液量が
分離装置により処理され大部分が返血されます。
■同種末梢血幹細胞移植の適応
同種末梢血幹細胞移植は、主に白血病を対象に行われています。末梢血幹細胞では骨髄細胞と比較してやや分化・成熟傾向をもつ細胞が多く、造血を支える支持細胞が少ないという点があるため、骨髄形成能の下がっている重症再生不良性貧血にはあまり行われていません。
| 移植後の造血回復が早い(白血球が1,000/μlを超える生着日は骨髄移植で16日、 末梢血幹細胞移植では12~13日)。 |
| ドナーは全身麻酔が不要である。 |
| 慢性GVHDの頻度は高いが、生存率や再発率との関係は不明である。 |
| ドナーはG-CSFの投与を受けるために長期間(5~6日間)拘束される点と 1回の血液分離に要する時間が数時間と長い。 |
| 末梢血幹細胞採取で細胞数が不十分な場合には、骨髄採取も必要になる可能性がある。 |
| G-CSF投与の長期安全性の確認が必要。 |
さい(臍)帯血移植
さい帯血移植には骨髄移植や末梢血幹細胞移植と異なる点があります。それぞれの移植法についてご理解いただき、患者さんの条件に適した治療法を主治医とご相談ください。
■さい帯血とは
様々な栄養や酸素を供給するために、母親の胎盤と胎児を結んでいるのが
「さい帯(臍帯;へその緒)」です。出産後さい帯が切断されますと、
胎盤とさい帯も子宮から切り離され、役目を終えることになります。
分娩後の胎盤とさい帯に残った血液を「さい帯血」といいます。
■さい帯血幹細胞とは
さい帯血は胎児の血液であり、幼若で増殖能力に富む造血幹細胞が含まれています。
さい帯血幹細胞は骨髄幹細胞や末梢血幹細胞に比べると未分化で、
少数でも骨髄の機能を回復させる能力をもっています。
1人の胎盤から得られる細胞の数は限られており、
移植できる患者さんは小児や体重の軽い成人が中心でしたが、
最近では体重の重い成人にも移植が行われるようになっています。
| 移植後の免疫反応であるGVHDが、比較的軽症である。 |
| 患者さんとさい帯血のHLA抗原すべてが一致していなくとも移植が可能。 ※6抗原のうち4抗原が一致するさい帯血までが移植に用いられ、ほとんどの患者さんに適合するさい帯血が見つかるようになっている) |
| さい帯血は冷凍保存され、移植に適していることが確認されれば1カ月程度で移植を行うことが可能。 |
■さい帯血移植と骨髄移植の選択について
血縁者に適合ドナーのいない患者さんでは、非血縁者間骨髄移植と
非血縁者間さい帯血移植のいずれを選択すべきかが問題になります。
どちらの治療を選択するかは、個々の患者さんの状況や条件によって異なります。
国内外での非血縁者間骨髄移植と非血縁者間さい帯血移植の成績から、
選択については今後大きく変わる可能性がありますので、
主治医の先生にご相談ください。
ミニ移植
同種骨髄移植の際には患者さんの免疫能と造血能を根絶するための前処置が行われますが、種々の臓器に毒性が生じることがあり、高齢者や既に臓器障害をお持ちの患者さんには
実施できないとされてきました。しかし最近になり、前処置で最も重要なものは免疫抑制であり、
骨髄抑制は必ずしも強くしなくても良いことが分かり、
前処置を軽くした移植が行われるようになりました。
この骨髄非破壊的前処置による移植が、「ミニ移植」です。
ミニ移植が有効な疾患は増殖速度がゆっくりとしているような腫瘍性疾患が中心ですが、
最近では急性白血病や非腫瘍性疾患でも行われるようになってきています。
※「ミニ移植(骨髄非破壊的前処置による造血幹細胞移植)」に関する患者適応の考え方について
非血縁者間骨髄移植の前処置の内容について、
当財団ではなんら制限や規制、規定をもうけておらず、
移植施設において判断がなされるものです。
ただし、その場合、非血縁ドナーからDLI(ドナーリンパ球輸注、Donor Leukocyte Infusion)を
受けることが、必ずしも保証できないことにご留意ください。
なお、移植患者の年齢については現在、制限がありません。
| 前処置による毒性が低く、移植直後の無造血状態が短いため 高齢者や臓器障害のある患者さんでも移植ができる。 ※ただし、ミニ移植といっても移植後のGVHDや感染症などの合併症は通常の移植と同様に起こりますので、誤解なさらないようご注意ください。 |
| 一旦ドナーの方の細胞が増えはじめても最終的に拒絶されることがある。 ※ミニ移植の場合、免疫や造血の担当細胞が移植後1~3カ月ほどかけて、患者さんの ものからドナーのものへと置きかわっていきます。血縁者間の造血細胞移植ではそのような時にDLIを併用することがありますが、非血縁者間骨髄移植におい ては、ドナーの方からリンパ球の提供を受けられるとは限りません。 |
■骨髄移植に関しては、下記の情報もご確認ください。
骨髄移植について
移植が有効といわれる疾患について
日本造血細胞移植学会ガイドライン
