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こちらのページでは造血細胞移植に関して詳しく解説しています。
骨髄・末梢血幹細胞移植に関しては、以下のページもご覧ください。

骨髄・末梢血幹細胞移植について
移植が有効といわれる疾患について
日本造血細胞移植学会ガイドライン


さい(臍)帯血移植

さい帯血移植には骨髄移植や末梢血幹細胞移植と異なる点があります。
それぞれの移植法についてご理解いただき、患者さんの条件に適した治療法を主治医とご相談ください。

■さい帯血とは

様々な栄養や酸素を供給するために、母親の胎盤と胎児を結んでいるのが「さい帯(臍帯;へその緒)」です。出産後さい帯が切断されますと、胎盤とさい帯も子宮から切り離され、役目を終えることになります。
分娩後の胎盤とさい帯に残った血液を「さい帯血」といいます。

■さい帯血幹細胞とは


さい帯血は胎児の血液であり、幼若で増殖能力に富む造血幹細胞が含まれています。
さい帯血幹細胞は骨髄幹細胞や末梢血幹細胞に比べると未分化で、少数でも骨髄の機能を回復させる能力をもっています。
1人の胎盤から得られる細胞の数は限られており、移植できる患者さんは小児や体重の軽い成人が中心でしたが、最近では体重の重い成人にも移植が行われるようになっています。

【さい帯血移植の利点】
移植後の免疫反応であるGVHDが、比較的軽症である。
患者さんとさい帯血のHLA抗原すべてが一致していなくとも移植が可能。
※6抗原のうち4抗原が一致するさい帯血までが移植に用いられ、ほとんどの患者さんに適合するさい帯血が見つかるようになっている)
さい帯血は冷凍保存され、移植に適していることが確認されれば1カ月程度で移植を行うことが可能。


■さい帯血移植と骨髄・末梢血幹細胞移植の選択について

血縁者に適合ドナーのいない患者さんでは、非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植と非血縁者間さい帯血移植のいずれを選択すべきかが問題になります。
どちらの治療を選択するかは、個々の患者さんの状況や条件によって異なります。
国内外での非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植と非血縁者間さい帯血移植の成績から、選択については今後大きく変わる可能性がありますので、主治医の先生にご相談ください。


ミニ移植

同種骨髄移植の際には患者さんの免疫能と造血能を根絶するための前処置が行われますが、種々の臓器に毒性が生じることがあり、高齢者や既に臓器障害をお持ちの患者さんには実施できないとされてきました。しかし最近になり、前処置で最も重要なものは免疫抑制であり、骨髄抑制は必ずしも強くしなくても良いことが分かり、前処置を軽くした移植が行われるようになりました。
この骨髄非破壊的前処置による移植が、「ミニ移植」です。
ミニ移植が有効な疾患は増殖速度がゆっくりとしているような腫瘍性疾患が中心ですが、最近では急性白血病や非腫瘍性疾患でも行われるようになってきています。

※「ミニ移植(骨髄非破壊的前処置による造血幹細胞移植)」に関する患者適応の考え方について非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植の前処置の内容について、当法人ではなんら制限や規制、規定をもうけておらず、移植施設において判断がなされるものです。
ただし、その場合、非血縁ドナーからDLI(ドナーリンパ球輸注、Donor Leukocyte Infusion)を受けることが、必ずしも保証できないことにご留意ください。なお、移植患者の年齢については現在、制限がありません。



【ミニ移植の利点】
前処置による毒性が低く、移植直後の無造血状態が短いため高齢者や臓器障害のある患者さんでも移植ができる。
※ただし、ミニ移植といっても移植後のGVHDや感染症などの合併症は通常の移植と同様に起こりますので、誤解なさらないようご注意ください。

【ミニ移植の欠点】
一旦ドナーの方の細胞が増えはじめても最終的に拒絶されることがある。
※ミニ移植の場合、免疫や造血の担当細胞が移植後1~3カ月ほどかけて、患者さんの ものからドナーのものへと置きかわっていきます。血縁者間の造血細胞移植ではそのような時にDLIを併用することがありますが、非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植においては、ドナーの方からリンパ球の提供を受けられるとは限りません。




■骨髄・末梢血幹細胞移植に関しては、下記の情報もご確認ください。

骨髄・末梢血幹細胞移植について
移植が有効といわれる疾患について
日本造血細胞移植学会ガイドライン