理事長 挨拶

小寺理事長 ご挨拶

公益財団法人日本骨髄バンク 理事長 小寺良尚
公益財団法人日本骨髄バンク 理事長 小寺良尚

当法人は平成3年12月に「財団法人 骨髄移植推進財団」として設立され、以来30年にわたり、白血病などの血液疾患の患者さんを救うため、わが国における骨髄バンク事業の主体として活動を続けてまいりました。
平成24年「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」の制定を契機に、平成25年10月に「公益財団法人 日本骨髄バンク」と名称を改め、平成26年4月に法律に基づく骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業者の許可を得て、現在に至っています。

この間、骨髄バンク事業は善意で提供いただいたドナーの方々はもとより、国、地方自治体、日本赤十字社、医療関係者、ボランティアなどのご尽力に支えられて発展しました。2022年12月末現在、約54万人の方にドナー登録をしていただいており、年間1,100件ほどの非血縁者間移植を行っております。累計移植数は約27,000件を超えております。この実績はひとえに国民の皆様の温かいご支援の賜物であり、深く感謝申し上げます。

ドナー登録が54万人を超え、骨髄バンクで骨髄・末梢血幹細胞移植を希望する患者さんの9割以上に少なくとも1名以上のドナーが見つかるようになりましたが、そのうち6割程度の患者さんしか移植を受けることができません。近年、臍帯血移植、血縁者半合致移植など、移植方法が多様化しています。その中でより患者救命に資する移植手段となるべく、「コーディネート期間の短縮」と「若年層のドナーリクルートの拡大」を大きな2つの柱として取組みを強化しています。

安定的な骨髄・末梢血幹細胞の提供体制を維持していくためには、次代を担う若い世代の理解と共感が欠かせません。骨髄バンクからのメッセージをより身近に、そして着実に受け止めていただけるよう、時代に合ったわかりやすい形で発信してまいります。

なお、当法人が国民の負託に応えて患者さん救命のため骨髄バンク事業を継続していくには、国民の皆様の善意の寄付金が必要不可欠です。骨髄バンクの社会的使命にご理解を賜り、引き続き物心両面にわたり温かいご支援ご協力を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。